子どもの頃は毎日ぐっすりと眠れていたのに、年と共に眠りが浅く短くなっていると言う人は少なくないことでしょう。成長し、働き始めるのにつれて さまざまなストレスが増し、反対に体を動かす機会が減るのもその理由の一端ですが、元来、人間の体は加齢に伴って睡眠の質が変化するようにできているので す。


赤ん坊が一日のほとんどを寝て過ごすのに対し、成人の睡眠時間は平均して7時間程度です。これが高齢になると更に減少し、70歳代では5時間から6時間程 度にまでなると言われています。これは決して悪いことではなく、単純に、高齢になるとエネルギーの消費が減るのが原因です。そこまで長く眠らなくても、体 は十分に安眠を感じ、元気でいられるということなのです。


また、高齢になると、睡眠時間が短くなるだけでなく、睡眠自体が浅くなる傾向もみられます。ちょっとしたことで目が覚めやすくなっているので、何度も起き ては眠るという短時間睡眠を繰り返している人も多いようです。これも自然現象の一つで、それほど大きな問題ではないのですが、中には高齢者特有の精神的ス トレスが関与している場合もあります。

職や、友人知人、伴侶の死、子どもの独立など、生活パターンが大きく変わる年齢にあたりますので、気づかぬうちに 大きなストレスを抱え込んでしまい、それが原因で不眠に陥っているということも考えられるのです。

 睡眠時間が短かったりすぐに目が覚めるようでも、本人が元気ならばそれは安眠。心配はありません。しかし、どうにも不調だ、眠れないことが気にな るというのであれば、医療機関を受診しましょう。隠れた睡眠障害やその他の身体疾患、あるいは精神的ストレスからくるウツ病などの危険性もあります。

女性 は特に、更年期障害との関連で不眠が出やすいと言われています。婦人科を受診してホルモンバランスを整える治療を受けたら不眠も改善したというケースもあ るようです。

また、身体能力が落ちている高齢者には、糖尿病や神経痛といった持病を抱えている人も多く、その治療のための薬で、睡眠が妨げられている場合もあります。不安を感じたら担当の医師に相談してみましょう。薬の量を調整してくれるかもしれません。

失敗しない病院選び